NEW!OB紹介 菅原 和仁さん(土佐町地域おこし協力隊OB)

菅原 和仁さん
土佐町地域おこし協力隊OG(2021年~2024年)

〈現在の仕事・生活〉

・一般社団法人れいほく未来創造協議会(事務局次長)
・個人事業としてゆずアロマの製造販売

協力隊に応募した理由・応募した地域を選んだ理由を教えてください

 応募のきっかけはコロナの流行です。前職では、カラオケ店舗を運営する企業に勤めていました。コロナウイルスの流行で緊急事態宣言が発令し、休業を繰り返すようになり、そこから転職を考え始めました。

 その時に大学の恩師がSNSでシェアしていた地域おこし協力隊募集の記事(ミッション:嶺北高校魅力化プロジェクトにおける公営塾での講師)を見て「これだ!」と思い応募しました。移住を前提にしていたわけではなく、また地域に特にこだわりがあったわけでもなく、あくまで募集していた内容と自分のことがやりたいこと合致していたので応募しました。

任期中の主な活動内容と印象に残っていることを教えてください

 公営塾の講師として、嶺北高校の生徒たちに理系学習のサポートをおこなっていました。ただ、段々と任期のなかでキャリア教育的な取り組みに変わっていきました。例えば、外部講師を呼ぶイベントの企画・調整だったり、生徒たちを土佐の日曜市に連れて行って販売の経験をしてもらったりしました。また、その他にも全国から生徒を募集するための様々な活動をするようにもなりました。

 特に印象に残っていることが二つあります。一つはキャリア教育の推進で外部講師を招いた企画を行ったのですが、募集しても誰もこなかったことですね。ただ、反省もありました。こちらが面白いと思った企画に、高校生が必ずしも興味を持つとは限らないということですね。最初はそれがわかっていなかったので悔しかったです。

 もう一つは、全国から生徒を募集する取り組みを行った際に中学生と高校生を混ぜてワークショップを企画しました。その時に、自分が関わっている高校生たちが後輩になるかもしれない中学生に主体的に関わっている様子を見ることができた時は嬉しかったですね。

〈任期中の悩みや課題、それに対して取り組んだことを教えてください〉

 教科学習のサポートもキャリア教育も初めは「生徒たちに伝えたい」が溢れていました。今まで自分が生きてきて気づいたことや失敗したことなどを彼ら彼女に伝えることが本人たちのためになるだろうと思っていました。

 しかし、それではなかなかうまくいかなかったですね。なので、一人一人と話す時間を増やすようにしました。課題があっても「伝える」よりも「本人たちに気づかせる、サポートする」という考え方に自分自身シフトするとうまくいくようになりました。

任期後の仕事を選んだ理由を教えてください

 任期後はそのまま任期中に在籍していた公営塾(一般社団法人)のスタッフとして働いています。ただ、塾講師というよりは事務局スタッフとして働いています。地域おこし協力隊の募集の段階で、「一般社団法人での直接雇用も可」とも書いていましたが、ただその時はそういったことを考えていたわけではなく、目の前のことを着々とおこなっていた感じです。

 任期である3年が終わりに近いてきた時、寮生塾生に対しての業務や中学生に向けた募集業務に関しても手応えを感じていたので、「直接雇用をお願いします」ということで雇用していただきました。また、その他にも個人事業主としてゆずアロマの販売をおこなったり、ボランティアで子ども食堂を月1で手伝ったりしています。

現役の協力隊にメッセージをお願いします

 起業支援金や活動期間中の経費などの制度はうまく利用すると良いと思います。そして、そういった制度を利用するための責任をきちんと果たすことですね。例えば「地域に対して自分ができることを自分で見つけてやる」だとか「自分のためだけじゃない時間の使い方みたいなこともすすんでやる」ことですね。それらができるならもうしばらくその地域に住んでいてもきっと快適だろうし、できないのであれば協力隊の任期終了と同時に地域を出ていかないといけないようになるかな、と思います。地域ごとに空気感も違うので一概には言えませんが、そういったところが大事かなと思います。

〜取材を終えて〜

 まず移住を考えていた、というわけではなく、あくまで自分のやりたいことと合致していたので移住したということに驚きました。任期終了後もそのまま継続して一般社団法人のスタッフとして勤務しているのも素敵だなと思いました。任期後は必ずしも起業である必要はなく、自分の「やりたいこと」をできることが満足度の高い生活に繋がるのかなと思いました。また、地域との責任を果たすことが回り回って自分に返ってくるのかな、と取材をしていて感じました。

2026年1月時点 取材担当:貴志諭里