とさのねサポートチームのヒロセです。
R7年2月4日に開催された「なりわい勉強会 『しごと博mini』」についてレポートします。
〈なりわいには、いろんな形がある〉
起業をした様々な方にお話を聞くなかで、「一人一人なりわいの形は違う」ということを感じていました。
であれば、少しでも多くの起業家の話を聞けないかと考え、協力隊任期後に起業された3名をゲストに迎え、「しごと博mini」と題して様々なお話を伺うことにしました。
いつも研修を企画する際に大事にしているのは、話を聞いて(インプット)、自分なりに考え、言語化する(アウトプット)というプロセス。
このプロセスを大事にすることで、参加者のより深い学びに繋がると考えています。
〈接客という勝負〉
越知町OBで、ゲストハウス縁と、カヌー・ラフティング事業「アルティメットリバー」を中心に活動中の金原さん。
事業を始めて10年ということで、コロナ禍を乗り越えてきた貴重な体験をお話しくださいました。
ゲストハウスでは、決してアクセスが良いとは言えない山の中にある立地を活かし、山からの景色や静けさを事業の強みにされていました。
お客様一人一人が快適に過ごせるような接客や、お客さまには飾らずそのままを伝えることを心掛ける等、これまでに培ってきた接客のノウハウを伺うことができました。


〈当たり前をやり抜く〉
次に登壇したのは、津野町OBで、自家製スモーク工房CACOO(カコ)を運営する嶋さん。
ざっくりでも良いのでゴールと目標を設定し、超スモールスタートで事業を展開することが大切という嶋さんは、1つの商品を数年かけてブラッシュアップし続けてきたとのこと。
嶋さんの好きな言葉は「凡事徹底」。特別なことではなく、当たり前のことを徹底してやり抜くことについて教えていただきました。


ちなみに会場では、嶋さんの話を聞きながら、CACOOの顔でもあるスモークナッツを試食。
しっかりとしたスモーク感で、嶋さんの商品に対するこだわりを強く感じました。

〈なりわいは生き様だと思う〉
最後に登壇したのは、室戸市OBで清掃業、簡易郵便局など、マルチワーカーとして活躍中の小笠原さん。
ある日の仕事のスケジュールを見ると、なんと4つの仕事を時間単位で回していました。
小笠原さんも口にしていたのは、「なるべく小さく、できる範囲でやる」ということ。
協力隊のときに、地域の方に関わっていたことで、任期後には協力者や理解者になってくれると教えてくださいました。


〈聞きたいことを根掘り葉掘り〉
ゲスト3名の発表後は、個別の意見交換タイムに突入。
参加者それぞれが、詳しく話を聞きたいゲストを選び、3つのグループに分かれて質問を投げかけます。



各グループで出てきた質問は以下。
〈金原さんグループ〉
・お客さんとの距離感の取り方を聞きたいです
・競合他社がいる中で、リバーガイド独立をどうやってしたのか?
・宿運営のリアルな売り上げとか利益率を言える範囲で教えてほしい
〈嶋さんグループ〉
・クラウドファンディングについて教えて下さい
・どういった世代の方にうけているのか教えてください
・ラッキョウなどは燻製にしたりしませんか?
〈小笠原さんグループ〉
・地域の困りごとはどのようにみつけますか?
・清掃業の料金設定(見積もり)はどのようにしていますか?
・お客さんには親しい方も多いとのことですが、「おともだち価格」は設定してますか?
〈円卓でコニュニケーション〉
根掘り葉掘りの質問タイムの後は、参加者それぞれのアウトプットの時間。
今回の研修からデビューする「えんたくん」という段ボールでできた丸い机を参加者で囲み、印象に残ったことや気付きを書き込みます。
和気あいあいとした雰囲気のなか、最後は各グループで発表し、お互いの気付きをシェアしました。




研修を企画した私にとっても、大変勉強になる時間でした。
参加された方々には、この研修で得た気付きを、今後のなりわいづくりに活かしてほしいと思います。
本年度の研修は以上となりますが、次年度も協力隊のみなさんの気付きに繋がる、また、新たな出会いに繋がる研修を企画していきますので、ぜひお気軽にご参加ください!